うつとともに生きる。

うつ病を再発して入院・退院~ 巡遊伶人-GIMLETの自分探しの日記・雑記です。

私は精神障害者です。精神障害者保険福祉手帳を取得した経緯と率直な感想。

精神障害者保険福祉手帳を取得し、精神障害者の一年生になりました。

こういった記事は結構な数があると思いますが、この記事では当事者視点で精神障害者保険福祉手帳を取得するに至った経緯と、取得に際しての考えもお伝えしていきたいと思います。注意点として、個人的見解が主である事と、内容については各市町村によって制度に違いがあることを理解した上でご覧ください。

精神障害者保険福祉手帳を取得した経緯。

退院後新しい住まいでの生活も落ち着き、早速就職活動に励みました。退院時の段階では、今後減薬を進めていくという治療方針でした。この時は非常に調子も良く、以前「うつ病」を寛解した時と同じ状態を自覚できているほどでした。何の根拠もない自信とやる気に満ち溢れていました。今思うと、環境の変化と退院前に変更した薬の効果、またパートナーの存在が非常に大きかったと思います。

そして自分は「うつ病」を伏せて一般枠での正社員希望でハローワークに登録し、これまでの経験・スキルを活かせる職種を探しました。

再就職で重要視したこと。

うつ病の再発率は60%と言われています。再々発率は70%という話もあります。つまり再発すればするほど、うつ病を再発する危険性が高くなるというわけです。自分は再々発を防ぐ為にも、経験とスキルを活かしつつもストレスを感じないであろう職種を吟味に吟味を重ね慎重に選びました。以下の3つを重要視しました。

  • 本当に自分がやりたい事か。
  • 自分のアイデンティティを維持できるものか。
  • 安心して働ける企業体質・環境を持ち合わせているか。

そんな都合いいとこないよって声が聞こえてきそうですが、再々発を避ける為に不安要素は少ないに越したことはありません。合同説明会等にも参加し、数社に絞りました。それなりにビジネス経験はあります。履歴書・職務経歴書も満足できるものに仕上げ、後日面接に挑みました。

結果は全て惨敗でした・・・。むむむ。

面接の内容に至っては、かなり踏み込んだ内容もあり採用を前提としての話が多かっただけに、かなりのショックです。また電話で数社に問い合わせもしましたが、年齢がネックになって電話のみでNO!って事もありました。厳しい現実です・・・。 

ストレスに注意はしていましたが、案の定うつ病の波が来てしまいました。

孤独死寸前で発見された自分にとって年を越せるというのは嬉しい事でしたが、年末・年始の世の中に溶け込めない自分に失望し、またパートナーへの申し訳なさに自己嫌悪に陥るという悪循環に陥りました。

自分は必要とされていない。居場所がない。そんな事を考えていました。

年が明け、パートナーにも「なんとか前に進んで欲しい」と釘を刺されます。

パートナーの気持ち・考えはもっともです。当事者だけでなく、それを支える人間の負担も相当なものです。生きていくにはやはりお金は必要です。

うつ病であることをオープンにして働くという選択。

パートナーへの負担を軽減する、それよりもまず自身の自立がやはり最重要事項だと思い、外に出てどこかに所属する。生産性のある行動をし、社会と繋がりを持って自信を付ける。その為に障がい者であることを自覚し、受け入れる選択をしました。

精神障害者保険福祉手帳取得を決意。

人によっては、この障がい者という事を受け入れるのに躊躇される方もいらっしゃるでしょう。自分も悩みました。家族・親族、友人・知人・同僚、みんながみんな理解してくれるとは限りません。偏見はきっとあります。

それでも一番大事なのは、何かしらの達成感・生きている実感・自身が生きていく目標を持つ事だと思います。もう人の目なんか気にしていられません。そして寛解に向けて進んでいくには、うつ病をオープンにして働くという事が、自分にとっては最良の選択だという考えに至りました。

担当医に相談して、申請用の診断書を作成してもらう。

自分は再発なので、割と症状にも冷静だったりします。自身がうつ病であるという事を受け入れています。キツイですけどね・・・。障がい者手帳を取得し、福祉サービス等を利用して自立を目指したいと担当医に相談しました。担当医もその考えに賛同してくださって、「以前はちゃんと企業に勤められていた人だから大丈夫!まずは就労継続支援A型の就労を目指して、障がい者枠・最終的には一般企業へと段階的に進めていけばいい」という事になりました。

精神障害者保健福祉手帳取得までの流れ。

以下はあくまで私の事例です。お住まいの地域で制度の違いが多少あると思われます。その点に留意してご覧ください。詳しくはお住まいの市町村の福祉課や保険センターなどにお問い合わせください。

まずハローワークで障害者枠での求人に応募する場合、ハローワークの専門援助部門(障害者窓口)にて、障害者枠での登録が必要になります。その際、登録には医師の意見書もしくは障害者手帳が必要ということでした。申請中でも相談や事業所見学のサポート自体はできるようです。

私は市街地での就労を予定していたので、バスや電車の利用が不可欠です。障害者手帳を取得すると割引が適用されるので、経済的な事も踏まえ、まず障害者手帳取得の為に担当医に診断書を作成してもらいました。

精神障害者保険福祉手帳用の診断書は、作成日が精神障害に係る初診日から6か月を経過した日以後のものである必要があります。この点は注意が必要ですね。診断書作成費は総合病院・専門病院・個人病院でかなり差があるようです。私の場合は実費2千円ぐらいでした(ネットで見るかぎり安い方だと思います)

その診断書と印鑑、一年以内に撮影された証明写真を持って、区の保険センターに行きました。(代理の方でも申請は可能ですが、代理人の認め印も必要だそうです)窓口で担当者からの説明を受けながら手続きを進めます。その際の時間はそれほど掛かりません。30分も掛からないと思います。交付まで大体2~3ヶ月と言われたので、取得を考えられている方は早めに申請した方が良いでしょう。

私の場合は2月中旬に申請し、4月の頭に交付のお知らせが自宅に届きました。年度末のわりには早かったと思います。そのお知らせを持って再度保健センターに行き、無事手帳を受け取りました。

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精神障害者保健福祉手帳3級の一年生になりました。

率直な感想ですが、なんとも言えない感じです・・・。まぁ、うつ病なので感情の起伏もあまりないですし、仕方ないかもしれません。でもメリット・デメリットで言うと、メリットしかないなぁと個人的には思います。障害者として働くと決めた以上、手帳持ってるのが当たり前なのですから。試しにバスに乗ると半額でした。運転手さんに手帳見せるのが恥ずかしかったですけど、たぶん慣れたら何ともないでしょう。前進の為の武器として捉えれば、手帳の存在は大きいことは確かです。

私が住んでる地域でのメリット。

手帳の有効期限は2年間で、3ヶ月前から更新手続きができるようです。

お住まいの地域で利用できる制度の内容が違うと思います。手帳取得時にしおりを頂くと思うのでそちらで確認できます。私が頂いた精神障害者保険福祉手帳のしおりには下記のような制度が利用できるとありました。

各種制度
  • 後期高齢者医療制度の利用 1・2級
  • 児童福祉年金 1・2級
  • 生活保護の障害者加算 1・2級
  • 家庭ごみ有料化減免制度 1級
  • 認可保育所の保育料免除 1・2・3級
  • 県営・市営住宅入居抽選時の優遇措置 1・2・3級
  • 生活福祉資金貸付制度 1・2・3級
  • 駐車禁止除外指定車標章の交付 1級
  • バス運賃の割引 1・2・3級
  • 路面電車運賃の割引 1・2・3級
  • 携帯電話使用料金等の割引 1・2・3級
  • NTT電話番号案内の無料利用 1・2・3級
  • NHK放送受信料の減免 1・2・3級
  • 所得税の障害者控除 1・2・3級
  • 住民税の障害者控除 1・2・3級
  • 住民税の非課税 1・2・3級
  • 利子等の非課税 1・2・3級
  • 相続税の障害者控除 1・2・3級
  • 贈与税の非課税 1・2・3級
  • 自動車税軽自動車税自動車取得税の免除 1級
施設使用料の減免・割引
  •  県総合グラウンド・健康づくりセンター・文化センターなど
  • 博物館・美術館・植物園・動物園・公園・プールなど
  • 公共的施設の駐車場
  • 介護人(付添人)なども助成される施設があるようです。

 ネットなどで見ると、映画館とかも割引があるようですが、まだ確認していません。

 どうでしょう? 個人的にはメリットがあると思っています。この他のメリットとしては、当事者が外出するきっかけに成り得るということでしょうか。美術館・動物園・映画館など、普段目に入らないものを観てリフレッシュできるかもしれません。何かしらの前向きなヒントやきっかけがそこにあるかもしれません。付添いの方の割引もある場合が多いのも利点ですね。

私は、精神障害者保険福祉手帳を取得して良かったと個人的には思っています。

こうして次へのステップに挑むアイテムの一つになってくれたのですから。そして更にこのように記事にする事によって気持ちも落ち着いてきました。こんな記事ですが、いつか誰かの為に参考になれば幸いです。

 

ここまで来るのに、色んな人にお世話になっています。本当に感謝です。そしてこんな私を拾い上げ、いつも勇気付け、支えてくれているパートナーにも感謝です。度々衝突もしたりしますが、かけがえの無い人です。これから少しずつでも恩返しをしていきたいと思っています。

そんな私ですが明日、応募したA型事業所の面接に挑みます。見学済みですが正直緊張しています。働きたい・社会に何らかの形で貢献したい旨をアピールしてこようと思います。

 

いやぁしかし、1記事書くのに集中力が無くて大変です(@w@) 時間掛かりすぎ。 書きたいなぁと思うことは一杯あるのですが・・・。とほほ。 

長い駄文を最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。次こそはもう少し纏めて短くしたいと思います。

 

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