うつとともに生きる。

うつ病を再発して入院・退院~ 巡遊伶人-GIMLETの自分探しの日記・雑記です。

うつ備忘録4 発見されたうつ病患者を救急車で搬送。人生初の入院生活へ。

救急車で搬送。そして入院へ。

 前回の記事はこちら

ututo-tomoni-ikiru.hatenablog.jp

 

 

「涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の本当の味はわからない」 ゲーテ

カップめん二つ。 菓子パン二つ。 お菓子二つ。 お茶二本。

菓子パンは三つだったかもしれない。他にもあったかな。

その日の夜はパンを食べた。真っ暗な部屋で一人泣きながら食べたパン。

有名なチーズ蒸パン。甘くて懐かしい味だ。

今でもスーパーに行ってそのパンを見ると心がギュッとなる。

真っ暗な中で食べると、口の中に味が染み渡っていくのが良くわかる。

優しい甘さが全身に浸透していく。

 

限られたものしか食べてこなかった舌がビックリしている。

次の日は何を食べたかな。。。確かお菓子だったと思う。

カップめんも一個は食べた気がするんだが。あぁお茶も飲んだな。

今まで飲んでいた水とは比べ物にならないほど、スッキリした水分だった。

 

明日、迎えが来る。

そう思うと急に不安が大きくなった。保険料も払ってないのに大丈夫か。。。

入院なのか? いや、そもそも病院代もないし親とも連絡が取れない。

でも自分ではもうどうしようもできないのだ。

ただ明日を待つだけ。

 

そして月曜の朝がきた。

いつもの朝とは違う。これから人前に晒される。

全身が震える。ドキドキする。怖い。でも諦めるしかない。

なるようにしかならないのだ。

 

管理会社の人が二人きた。

「とりあえず、病院に行くので救急車呼びますね。いいですね?」

「市役所にも連絡してるから、今後の事は市役所の指示で・・・。」

「とりあえずはまず体ね。ちゃんと食べて、それからね。」

管理会社のお二人はボクに優しく声を掛けてくれた。

 

しばらくすると、救急車が来た。

管理会社の人と救急の人が話をしている。事情を伝えているのだろう。

ドドドッと三人ぐらい部屋に上がってきた。

部屋を見て、驚いた様子だった。 そりゃそうだ。 アレはひどかった。

ジーパンを穿く。

久しぶりに穿いたジーパンはとてつもなく重かった。

携帯や財布などをバッグに詰め込んだ。表にはストレッチャーが用意されている。

歩ける状態ではないと思われていたらしい。

「大丈夫です。歩きます」とは言ってはみたものの、フラフラだった。

時折救急の人にもたれながら階段を降りていった。

救急車に乗る前に、管理会社のお二人に頭を下げた。

 

「ここに横になってください。」

ボクは深いため息とともに横になった。様々な器具が視界に入る。

救急車に乗るのは初めてではない。 でも今回は特別だ。

いや、そもそも救急車に乗るということが、特別なんだけれども。。。

ただこの後どうなるか解らない、というのは初めてだったと思う。

 

乗ってからもかなり時間が掛かっていた。

搬送先をどうするか話してるようだった。

身内に連絡が取れない、お金もない、やせ衰えた者。。。

精神科のある病院をあたっていますと言っていた。

数分後に、「では行きますので、気持ち悪くなったら言ってくださいね」

「はい・・・」かすれた蚊の鳴くような声で答える。

 

まな板の上の鯉とはこういうことなのかもしれない。

右に左に体が揺れて、体と魂のズレを感じる。

トラックの荷物はきっとこの感覚を味わっているに違いない。

結構な時間乗っていたと思う。白い車内を死んだ目で見ていた。

あとで解ったが、自宅マンションからはかなり遠い場所の病院だった。

 

精神科のある病院に到着。

救急車から降りる。空がやたらと眩しかったのを覚えている。

幾つかの段差を超え、ドアが開く音が聞こえる。

白い天井がゆっくりと、いくつも流れていった。。。

 

診察室に入ったようだ。ストレッチャーから、診察台に移る。

今の状況になるまでの経緯などを聞かれたように思う。

ずっと天井を見たまま、うわ言のように答える。

そして点滴をする事になり、別室のベッドに移動した。

 

その当日だったかどうかは忘れたが、ケースワーカーと話をした。

たぶん点滴が終わってからだったと思う。

役所の福祉課の人ともこの時に会ったと思う。  

入院決定。

f:id:TAMA69GIMLET:20150406062828j:plain

【入院二日目に買った手のひらサイズのメモ帳に、日記を書くことにした。最初にうつ病を患った時、日記を書くことを教わったからだ。先生にも説明がしやすいし、上手く話せない時はそのまま見せればいいからだ。上の写真。「さしすせそ」が飛んでる。実はこのページを書いた記憶がない。。。疲れてたようだ。】

 

その病院は精神科はあるものの、精神治療を目的とした入院対応はしていない。

内科の病棟での臨時入院となった。大部屋の隅、窓際の一角がボクの寝床になった。

まっさらなシーツ。病院独特の匂い。窓際だったので明るかった。

 

それよりも、およそ一ヵ月半ぶりの電気による灯りは新鮮だった。

 

夕食が運ばれてきた。給食を思い出す。

病院食は美味しくないというが、自分にはもったいないほどの食事だ。

食材が胃に落ちていく感触が体に響いていく。全部は食べ切れなかった。

 

数時間後、消灯の時間になって薄暗くなる

病院で寝るのはこれが初体験だ。まさかこんな形で体験するなんて。。。

これからどうなるんだろうと思いつつも、出された薬を飲んで眠った。

 

この日はあっという間だったと思う。 天井をやたら見て一日が終わった感じ。

天井の模様が顔に見えてきたのを覚えている。笑ってたり、怒ってたり。

 

この日付けでボクは、生活保護の対象者になった。

こうしてボクの人生初の入院生活が始まったのである。

 

 

ちょっと記憶が曖昧な部分もあるので、読み辛かったと思います。ごめんなさい。

ボンヤリとした記憶と日記を頼りに書きました。まだまだ続きがあります。

こうして今生きているのが本当に不思議です。

 

最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。

次はもう少し纏めて短くしたいと思います。

 

ブログランキングに参加しています。

☆ポチっとして頂けたら幸いです。少しだけ元気を分けてください。

応援宜しくお願いします。m( _ _ )m

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ メンヘル 自分と向き合うへ

 follow us in feedlyRSS購読★